Drugs Affecting Lipid Metabolism 2007 WILL Medical Congress Report


心保護的なのは「高HDL-C血症」ではなく「高アポA-1血症」か:IDEAL試験後解析
脂質低下薬併用療法の薬学的考察
メタボリックシンドロームとアディポネクチン
エゼチミブによりマウス非アルコール性脂肪肝が改善
日本人を対象とした冠動脈リスクの新指標「MEGAリスク予知スコア」の有用性
血漿グリセロール値とスタチンによる筋障害発現との関連
十分なLDL-C低下には服薬コンプライアンスが極めて重要
エゼチミブは90%近い患者で効果あり
エゼチミブとスタチンの併用投与で酸化ストレスが減少
スタチンへのエゼチミブの追加投与によりLDLの酸化が抑制
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Higher ApoA-1, but not higher HDL-C, may be cardioprotective: Observational data from the IDEAL trial
A.G. Olsson氏, Linkoping University(スウェーデン)

心保護的なのは「高HDL-C血症」ではなく
「高アポA-1血症」か:IDEAL試験後解析

■アポA-1は濃度依存性に心疾患を抑制
 Olsson氏らが行ったのはIDEAL試験の後解析である。IDEAL試験は安定した冠動脈疾患例を対象に,アトルバスタチンとシンバスタチンの冠動脈イベント抑制作用を比較した無作為化試験である。今回の解析では治療群に分けず,主要冠動脈イベント(MACE:冠動脈疾患死,非致死性心筋梗塞,蘇生可能な心停止)とHDL-C濃度,アポA-1濃度の関係を検討した。脂質代謝がMACEに及ぼす影響を観察するため,試験開始6カ月以内に発生したイベントは除外されている。
 まずHDL-C濃度とMACE発生リスクの関係では,年齢,性別,喫煙以外の補正をしない場合,HDL-C1 標準偏差(12mg/dL)の増加によるMACEハザード比は0.92,p=0.043と有意であった。加えてLDLコレステロール(LDL-C)で補正してもリスクは有意に減少していたが,アポA-1で補正するとリスクは増加傾向に転じ,アポA-1,アポBで補正後のHDL-C1 標準偏差増加によるMACEハザード比は1.21と有意(p=0.038)に増加した。また,アポA-1,アポB濃度で補正後,HDL-C濃度別にMACE発生相対リスクを比較すると,濃度依存性にMACEの増加傾向が認められた。
 対照的なのがアポA-1濃度である。年齢,性別,喫煙に加えHDL-C,アポBで補正後も,1標準偏差(0.22g/L)の増加によるMACEハザード比は0.74と有意(p=0.002)に低下していた。またHDL-Cとは逆に,HDL-C,アポB濃度補正後も,濃度依存性にMACEが減少する傾向が確認された。
 あくまでも後解析の結果ではあるが,少なくともスタチンを服用している冠動脈疾患患者では,HDL-C濃度は冠動脈イベント減少のマーカーとならない可能性が示された。
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Pharmacokinetic consideration in combined lipid lowering therapy
A. Corsini氏, University of Milan(イタリア)

脂質低下薬併用療法の薬学的考察

■スタチン+エゼチミブ併用は体内動態に影響しない
 スタチンの登場により脂質低下治療は飛躍的な進歩を遂げた。しかし一方で, LDLコレステロール低下が十分でない患者は多く取り残されている。このため,スタチンへの他剤併用の必要が生ずるが,その際薬物相互作用に留意が求められ,以前よりいわれているチトクロームP450(CYP)を介した相互作用だけでなく,排泄に用いられる輸送体への影響,またグルクロン酸抱合に与える影響をも考慮すべきである。
 エゼチミブはCYPによる代謝を必要とせず,グルクロン酸抱合を経て排泄される。スタチンにエゼチミブを併用しても体内動態は日内変動を含め,影響しないことが確認されており,現時点でエゼチミブは併用薬として非常に有用な薬剤であると考えられる。
 一方,フィブラート製剤はスタチンとの併用による副作用の問題があり,実際ゲムフィブロジルによるスタチンの血中濃度の変動が認められている。その中で,フェノフィブラートがシンバスタチンの体内動態に影響を与えないことがわかっており,現在,2型糖尿病に対するシンバスタチン+フェノフィブラート併用による心血管イベント抑制作用をシンバスタチン単独と比較するACCORD試験が進行中で,2010年には結果が報告される予定である。またエゼチミブ,ナイアシンもそれぞれスタチンと併用時の臨床的有用性を検討する臨床試験が行われており,「脂質低下併用療法のエビデンスの蓄積にともない,選択肢は増えていくだろう」とCorsini氏は結んだ。
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Emerging therapeutic strategy based on adipocentric hypothesis
松澤佑次氏, 住友病院

メタボリックシンドロームとアディポネクチン
追加記事:DALMインタビューレポート

■メタボリックシンドロームは低アディポネクチン血症の表現型
 脂肪細胞から分泌するサイトカイン「アディポサイトカイン」にはTNF-αなど心血管リスクを増加させる「攻撃型」アディポサイトカインが多いが,「アディポネクチン」はそれら攻撃因子に対抗的に作用する唯一の防御型アディポサイトカインである。内臓脂肪面積と血中アディポネクチン濃度は逆相関することから,「メタボリックシンドロームとは低アディポネクチン血症の表現型」といえる。事実,アディポネクチン濃度はインスリン感受性,血管内皮機能と正の相関を示し,血圧とは逆相関する。またTNF-αと拮抗する形で抗炎症作用を示し,アディポネクチン濃度と高感度CRP濃度は逆相関する。また低アディポネクチン血症例では冠動脈疾患罹患率や発生率が増加するが,その背景には,低アディポネクチン血症における血管内皮接着分子の発現増加,平滑筋細胞の遊走増加,マクロファージ発現増加などが確認されている。
 メタボリックシンドロームの基礎に低アディポネクチン血症が存在するのであれば,アディポネクチン補給はメタボリックシンドローム治療選択肢の1つになるはずである。基礎研究では,アディポネクチン注射による降圧,強発現による動脈硬化病変の抑制,投与による心筋梗塞巣の縮小などが報告され,すでに有効性が確認されている。しかし,現実の治療では減量が最も有効かつ安全な治療である。食事療法の観点からは,大豆タンパクや適度な飲酒によるアディポネクチン増加も報告されている。

<DALMインタビューレポート:松澤氏コメント>------------------
脂質低下療法は「ポスト・スタチン」の時代に入った
 アディポネクチンは,現在のように「攻撃型」が増加しやすい環境では極めて重要である。生活習慣の改善だけでなく,今後は遺伝的素因の探索やアディポネクチン増加を主作用とする薬剤の開発も必要であろう。
 今回のDALMではスタチンの次の薬剤に参加者の関心が向いており,「ポスト・スタチン」の時代に入ったといえる。わが国において今年から使用可能となったエゼチミブもその1つであろう。メタボリックシンドロームとの関係ではIIb型高脂血症に対するフィブラートとの併用にまず用いられるだろうが,新たな有用性が明らかになる可能性もあり期待したい。
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Ezetimibe improves high fat and cholesterol diet-induced Non-Alcoholic Fatty Liver Disease (NAFLD) in Mice
J.J. Hwa氏, Schering-Plough Research Institute(米国)

エゼチミブによりマウス非アルコール性脂肪肝が改善

■エゼチミブは非アルコール性脂肪肝の画期的治療薬となる可能性を示唆
 本試験では食事誘発性肥満マウスに高脂肪・高コレステロール食を負荷して作成した脂肪肝マウスに,エゼチミブを4週間投与した。エゼチミブの用量は0.5mg/kg/日(低用量),1.6mg/kg/日(中用量),5.3mg/kg/日(高用量)の3つを用いた。
 その結果,肝重量/体重比が対照に比べ有意に低下したのは「高用量」群のみであったが,肝蓄積TGの有意な減少はエゼチミブ3群すべてで認められ,用量依存性のTG減少傾向も認められた。また肝蓄積のコレステロール,コレステロール・エステルは,「中用量」と「高用量」群で対照に比べ有意な低下が認められた。
 また同モデルにエゼチミブ2mg/kg/日,6mg/kg/日を4週間投与して非アルコール性脂肪肝のマーカーである血中ALT濃度を見たところ,正常マウスと同等までの低下は認められないものの対照に比べ半分近くまで有意(p<0.05)に低下していた。
 以下の結果を踏まえHwa氏は,「エゼチミブは脂肪肝を退縮させ,ALT濃度を低下させる。ALT低下は肝細胞傷害の改善を示唆しており,エゼチミブは食事に起因する非アルコール性脂肪肝に対する画期的治療薬になる可能性がある」と発表を結んだ。
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New risk score for cardiovascular events developed from the MEGA study in Japanese: A large-scale primary prevention trial with pravastatin
水野杏一氏, 日本医科大学

日本人を対象とした冠動脈リスクの新指標
「MEGAリスク予知スコア」の有用性

■日本人の脳卒中リスクはFraminghamモデルでは過小評価となる可能性
 本スコアでは,「性別」,「年齢」,「HDLコレステロール(HDL-C)」,「LDLコレステロール(LDL-C)」,「空腹時血糖値・高血圧」,「喫煙」(脳卒中ではBMI,Lp(a)を追加)をリスク因子として,MEGA試験に参加した心血管1次予防7,832例のデータから得たハザード比をもとにリスクの重みに従ってポイントをつけた。そして,これらポイントの総合点の高低によりリスクを5段階に分けた。
 リスク算出の対象となったイベントは,冠動脈イベント(致死性・非致死性心筋梗塞,狭心症,突然死または冠血行再建術施行),脳卒中,心血管イベント(冠動脈イベント+脳卒中)の3つである。
 一例として冠動脈イベントのリスク予知スコアを挙げると,「男性:7,女性:0」,「55歳未満:0,55〜59歳:2,60〜64歳:5,65歳以上:8」,HDL-Cは「60mg/dL以上:0,60mg/dL未満:6」,LDL-C「140mg/dL未満:0,140mg/dL以上:2」,「糖尿病・高血圧なし:0,高血圧のみ:9,糖尿病のみ:14,糖尿病+高血圧:17」,喫煙は「いいえ:0,はい:3」となっており,合計値により「10未満,10〜15,16〜21,22〜26,27以上」の5群に分けられる。それぞれの群の5年間のCHDリスク絶対値(%)は,食事療法群で「0.3,0.6,1.2,2.5,6.4」,食事療法+薬物療法群で「0.2,0.4,0.9,1.8,4.5」であった。「脳卒中」と「心血管イベント」では,個々のリスク予知スコア,5群に分ける基準値ともに異なってくる。
 この「MEGAリスク予知スコア」から算出されたリスクは,スタチン群,対照群のいずれにおいても実際に観察されたリスクとよく一致し,また米国のFraminghamリスクモデルよりもわが国の患者のリスクを正確に予知していた。特に脳卒中はFraminghamリスクモデルを用いると過小評価となるおそれが示された。
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Relationship between plasma glycerol levels and muscular markers of statin myotoxicity
C. Girard氏, University of Montreal(カナダ)

血漿グリセロール値とスタチンによる筋障害発現との関連

■血漿グリセロール0.2mmol/Lを超えると筋痛・CK上昇リスクが有意に増加
 解析の対象となったのはスタチンを服用していたフランス系カナダ人863例のデータである。スタチン以外の脂質低下薬の服用は,フィブラート製剤を含め問われなかったが,89%はスタチンのみを服用していた。平均年齢は49.0歳,34%が女性で15.1%が筋痛を訴えた。
 スタチン服用開始前の血漿グリセロール濃度と服用開始後のクレアチニンキナーゼ(CK)濃度の関係を見たところ,両者に有意な関連が認められた(p=0.001)。男女別に検討してもこの傾向は認められた。
 全体では,グリセロール濃度が0.2mmol/Lを超える群では濃度正常(0.08mmol/L未満)群に比べCK濃度が著明に上昇していた。そこで「グリセロール濃度>0.2mmol/L」における「筋痛」発生のリスクをグリセロール正常群と比較すると,2.4倍,有意に増加していた(p=0.018)。またCKが300U/L以上となる相対リスクも2.8と有意に増加していた(p=0.024)。年齢,性別,スタチン用量と併用薬を補正後の数字である。
 これらよりGirard氏らは「血漿グリセロール濃度が0.2mmol/Lを超える場合,スタチン服用による筋痛やCK上昇のリスクが高かったことから,スタチンへの忍容性とグリセロール濃度の間に何らかの相関があると考えられる」と考察した。
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Centralized Pan-European survey on the under-treatment of hypercholesterolemia in patients using lipid lowering drugs: Results of the Belgian CEPHEUS survey
M. P. Hermans氏, St. Luc, Brussels(ベルギー)

十分なLDL-C低下には服薬コンプライアンスが極めて重要

■服薬忘れ「週1回」に比べ「月1回」ではLDL-C目標値への達成が2.5倍
 今回解析対象となったのは,CEPHEUS Belgiumと呼ばれる横断調査のベルギーにおける5,909例。脂質低下薬を3カ月以上服用し,直近6週間に用量変更をしていない高脂血症患者を対象とした。平均年齢は65歳,LDLコレステロール(LDL-C)は103mg/dL,HDLコレステロールは59mg/dLだった。脂質低下薬の服用期間は平均4.7年間,92.5%がスタチンを服用していた。
 LDL-C目標値の達成率は, TJETF規準(1次予防:115mg/dL未満,2次予防・糖尿病合併患者:100mg/dL)に照らすと58.5%であった。しかし2次予防・糖尿病合併患者群ではTJETF規準(LDL-C<70mg/dLかつ総コレステロール<175mg/dL)の達成率は28.0%であった。
 次にLDL-C目標値の達成率を有意に低下させる因子は「治療薬がスタチン以外」(0.61)と「家族性高コレステロール血症」(0.55),「複数回の薬剤変更」(0.69)で,逆に「3カ月に1度の脂質検査」(1.32 vs 1度/年)と「服薬忘れなし(患者申告)」(1.48)では達成率が有意に改善していた(カッコ内はオッズ比)。
 また服薬コンプライアンスがよくなるほど,LDL-C目標値の達成率が高いことも明らかになった。すなわち服薬忘れが「週2回以上」に比べ「週1回」ではオッズ比が1.91(95%信頼区間:1.38-2.66),「2週に1回」では2.00(95%信頼区間:1.43-2.81),「1カ月に1回以内」では2.54(95%信頼区間:1.88-3.43)であった。
 以上の結果を踏まえ,「脂質低下治療の効果が不十分な患者に対しては,服薬し忘れの頻度を訊くべきだろう」とHermans氏は述べた。
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327
Ezetimibe: From non-responder to hyper-responder in the more judicious management of patients
G. N. Hoag氏, Vancouver Island Health Authority(カナダ)

エゼチミブは90%近い患者で効果あり

■中等〜低リスク例ではエゼチミブによる単剤治療の可能性も
 Hoag氏らは2005年9月から2007年4月の間に自施設にてエゼチミブが投与された142例において,服薬前後の血清脂質の変化を調べた。服薬前値として,処方開始後に最初に行った血清脂質検査値が用いられ,平均服薬期間は28日間(14〜185日間)であった。
 結果,LDLコレステロール(LDL-C)は158.7mg/dLから118.0mg/dLへ有意(p<0.001)に低下したが,LDL-C低下効果に男女差はなかった。
 次にLDL-C変化率により「0%未満」を「無効」,「0〜5%未満」を「反応無し」,「5〜20%未満」を「やや有効」,「20〜40%未満」を「有効」,「40%以上」を「著効」に分け判定したところ、それぞれ「5.1%」,「7.3%」,「24.6%」,「47.8%」,「15.2%」であり,87.6%がやや有効以上の効果であった。
 「患者によりエゼチミブへの反応性が異なる以上,早期に薬剤反応性をチェックし,高リスク患者ではスタチン併用の必要性,中等度〜低リスク患者ではエゼチミブ単剤治療の可能性も検討できる。また高用量スタチンによる筋障害が懸念される場合,低用量スタチンとエゼチミブの併用は好ましい選択肢だろう」とHoag氏らはまとめた。
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368
Effects of simvastatin and ezetimibe administration on serum levels of lipids and oxidative stress
A. Steinerova氏, Merdin Co.(チェコ)

エゼチミブとスタチンの併用投与で酸化ストレスが減少

■酸化ストレスおよび酸化LDLはエゼチミブとスタチンの併用投与で有意に低下
 
対象は40〜60歳の高コレステロール血症患者20例。直近3カ月間に脂質低下薬を服用していないことが導入条件であったためLDLコレステロール(LDL-C)平均値は231.4mg/dLという高値であったが,トリグリセリド(TG)は146.0mg/dLと正常範囲内であった。
 これら20例にシンバスタチン20mg/日とエゼチミブ10mg/日を3カ月併用投与した。試験期間中,脂質低下薬以外の薬剤および食事療法は変更しなかった。薬剤投与前後で血清脂質ならびに酸化ストレスのマーカーとして赤血球中のSOD(superoxide dismutase)活性,血清MDA(malondialdehyde)活性,酸化LDLとこれに対する抗体を測定した。その結果,LDL-Cは115.7mg/dLへ低下し(p<0.001),TGも137.2mg/dLに低下した。またアポ蛋白Bの濃度も136mg/dLから125mg/dLへ有意に低下した。HDLコレステロールは56.9mg/dLから63.1mg/dLへ有意に増加していた(いずれもp<0.05)。
 また,酸化LDL,酸化LDL抗体(Igox LDL)ともそれぞれ42.0%,43.6%有意に減少し,また血中MDA濃度も42.6%,SOD活性は15.1%,いずれも有意に低下し酸化ストレスが著明に抑制された(いずれもp<0.001)。
 Steinerova氏は「エゼチミブとスタチンの併用投与は脂質代謝の改善だけでなく,LDL-Cの酸化変性の抑制の観点からも有用であると考えられる」と結論した。
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Effect of ezetimibe on platelet aggregation and low-density lipoprotein tendency to peroxidation in hypercholesterolemic patients on simvastatin treatment
O. A. Hussein氏, Ziv Medical Center (イスラエル)

スタチンへのエゼチミブの追加投与によりLDLの酸化が抑制

■LDLの酸化がスタチン単独期に比べエゼチミブの追加投与で34%有意に低下
 対象患者はシンバスタチンの固定用量による治療で米国脂質管理ガイドラインNCEP ATPIIIのLDLコレステロール(LDL-C)目標値に達していなかった22例。平均年齢は59歳で,7例に冠動脈疾患,3例に脳血管障害が認められた。
 これら22例にシンバスタチン20mg/日による治療を6週間継続後,エゼチミブ10mg/日を追加し,さらに6週間治療を行った。その結果,シンバスタチン単独投与期に131mg/dLであったLDL-C値はエゼチミブの追加投与により101mg/dLへ有意に低下した。またトリグリセリドも同様に191mg/dLから182mg/dLへ有意に低下した(いずれもp<0.05)。
 さらに注目されるのは,代表的な酸化LDLの指標であるLDLに含まれるMDA(Malonedialdehyde)の換算量(酸化されたLDLを還元するために必要なMDAの量)がシンバスタチン単独投与期に比べエゼチミブ追加投与期では34%も有意(p<0.05)に低下した点である。エゼチミブによる抗酸化作用の増強を示唆するデータであるが,事実,LDL酸化のLag timeもシンバスタチン単独投与期の55.9分から82.7分へと著明に延長していた(p<0.05)。
 「スタチン服用患者にエゼチミブを追加すると,抗酸化作用が増強される」とHussein氏は結論した。
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