ACC Annual Scientific Session 2008 WILL Medical Congress Report


ENHANCE study 発表される
エゼチミブを治療選択肢から外す合理的理由はない
脂質異常症マネージメント:スタチン単独治療だけでは不十分な場合
脂質低下療法におけるスタチンと他剤併用療法の必要性
脂溶性スタチンによるアディポネクチンおよびインスリン感受性に与える影響
エゼチミブの併用により冠動脈疾患患者のPWVが改善
プラーク退縮・安定にはコレステロール逆転送促進と炎症抑制が関与
肥満例ではメタボリックシンドロームによる
動脈硬化進展リスクが増強される:ILLUSTRATEサブ解析
メタボリックシンドロームと相関が強いのは炎症反応よりも接着因子増加の可能性
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404-12
The ENHANCE study: What do we know now?
J. J. P. Kastelein氏,Academic Medical Center(オランダ)

ENHANCE study 発表される

■エゼチミブの併用により脂質代謝,hs-CRPが改善
 本試験では,ヘテロ接合型家族性高コレステロール血症患者(FH)を対象に,シンバスタチン80mg単独群(363例)とエゼチミブ10mg+シンバスタチン80mg併用群(357例)に無作為に割付け,頸動脈内膜・中膜複合体厚(IMT)に及ぼす影響を検討した。平均年齢は46歳,試験開始時のLDLコレステロール(LDL-C)は319mg/dLであった。ただし頸動脈IMTは試験開始時0.70mmと,同様の患者を対象としたASAP試験(0.92mm)よりもかなり低値であり,最大IMTでも0.80mmと,正常範囲に収まっていた。
 24カ月,二重盲検下で追跡した結果,エゼチミブ併用群ではスタチン単独群に比べ,LDL-C(−55.6mg/dL vs. −39.1mg/dL,p<0.01),トリグリセリド(TG)中央値(−29.8mg/dL vs.−23.2mg/dL,p<0.01)ともに有意に低下したが,HDLコレステロールの上昇については両群で有意差はみられなかった(10.2mg/dL vs. 7.8mg/dL)。動脈硬化性炎症反応の指標である高感度C反応性タンパク(hsCRP)はエゼチミブ併用群でスタチン単独群と比べ有意に26%(絶対値)低下していた。
 しかしながら,頸動脈IMTの変化率では両群間に差が認められず,この結果はサブグループ解析でも同様であった。有害事象の発現も,両群で有意差はみられなかった。
 エゼチミブ併用による脂質代謝および炎症反応の著明改善にもかかわらず,頸動脈IMTへの作用の差を検出できなかった理由について,IMT測定技術の精度や,試験開始時のIMTが正常範囲であったことを含め,対象患者のリスクが非常に低かったことなどが考えられるとしながら,Kastelein氏は「現状では不明」と述べた。
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605-8
Combination of drugs for severe hyperlipidemia: what is useful in 2008?
F. Ruschitzka氏,University Hospital Zurich(スイス)

エゼチミブを治療選択肢から外す合理的理由はない

■IMTでは差が出なくとも心血管イベント発生には
 大きな差が生ずるというエビデンスはある
 脂質異常症において,LDLコレステロール(LDL-C)の低下によって心血管イベントが抑制されることは,一次予防,二次予防ともに確立されている。一方で,スタチンのみではLDL-C目標値を達成できていない患者が多数おり,エゼチミブをスタチンに追加するとおよそ25%のさらなるLDL-C低下が得られることも周知の事実である。しかし本学会で報告されたENHANCE試験では,「スタチン+エゼチミブ」群はスタチン単独群に比べLDL-Cを著明に低下させながら,頸動脈内膜・中膜複合体厚(IMT)は両群間で差がなかった。
 Ruschitzka氏は,昨年のACCで報告されたHDLコレステロール(HDL-C)増加薬トルセトラピブを用いた臨床試験RADIANCE研究を示し,「スタチン+トルセトラピブ」群ではスタチン単独群に比べ著明にHDL-Cが増加したがIMTに差は全くなかったこと,さらに,それにもかかわらず,「スタチン単独」と「スタチン+トルセトラピブ」の心血管イベント抑制作用には著明な差があったという結果を踏まえ,IMTはあくまでも代替評価項目でしかないことを指摘した。「スタチン+エゼチミブ」のイベント抑制作用は,急性冠症候群患者における心血管イベント抑制効果を検討しているIMPROVE-IT(IMProved Reduction of Outcomes Vytorin Efficacy International Trial)の結果が得られるまで不明であるというのがRuschitzka氏の論旨である。
 以上の検討を踏まえ,「スタチンを第一選択薬とすることが基本だが,LDL-C低下が十分でない患者に対しては,エゼチミブを選択肢から外す合理性はない」とRuschitzka氏は結論した。
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21-12
Tips for managing dyslipidemia: When the first dose of a statin is not your final answer 
L. T. Braun氏,Rush University Medical Center(米国)

脂質異常症マネージメント:
スタチン単独治療だけでは不十分な場合

■スタチン以外の治療を考慮すべき3つのケース
 Braun氏は「初期用量のスタチンで治療が完結しない場合」として以下の3つの事例を示した。
 1つ目は「LDLコレステロール(LDL-C)管理目標値への到達率」である。米国脂質管理ガイドラインATPIIIでは,冠動脈疾患既往,あるいは同等のリスクを有する患者のLDL-C目標値は「100mg/dL未満」とされていたが,2004年には「超高リスクの患者では70mg/dL未満」という,より厳しい目標値が打ち出された。このような目標値を初期用量のスタチンで達成するのは困難である。では増量すれば達成できるのかという問いについては,スタチンは一般的に増量によるLDL-C低下作用の増強は6%前後であるとされており,単独治療での目標値への到達は難しいと思われる。このような場合は,他剤の併用を考慮する必要があり,候補としてエゼチミブが挙げられる。エゼチミブを初期用量のスタチンに追加すれば,さらに約25%のLDL-C低下が期待できる。
 「初期用量のスタチンで治療が完結しない」もう1つのケースはスタチンへの忍容性が低い患者である。このような患者では水溶性のスタチンを用いる,あるいはLDL-Cがさほど高値ではない時期から治療を開始し,時間をかけて下げていくなどの工夫が必要となる。
 3つ目のケースは高LDL-C血症だけでなく,低HDLコレステロール(HDL-C)血症ないし高トリグリセリド(TG)血症を合併する患者である。ATPIIIにおいてもLDL-Cをコントロールした後,このような患者では非HDL−C(総コレステロール値−HDL-C値)を低下させるよう推奨している。非HDL-Cは動脈硬化惹起的なリポ蛋白分画の総量であり,疫学的にも心血管リスクであることが確認されている。
 低HDL-C・高TG血症に対する現在の標準的治療薬はフィブラート製剤であるが,スタチンとの併用時には安全性への配慮から注意が必要である。従って,筋障害の高リスク患者を事前に特定し,低用量スタチンを用い,また相互作用を来しづらい薬剤を選択するようBraun氏は推奨した。
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702-4
Multiple drugs in hyperlipidemia
A. C. Goldberg氏,Washington University School of Medicine(米国)

脂質低下療法におけるスタチンと他剤併用療法の必要性

■「The Lower, the better」はスタチンだけのエビデンスではない
 脂質異常症治療の第一歩はスタチンである。用量としては,最低でもLDLコレステロール(LDL-C)30%以上の低下が期待できる量を用いる。LDL-Cが目標値に達しない場合には,スタチン増量も可能であるが,増量にあたってはいわゆる「6%の法則」,すなわちスタチンを倍量に増量してもLDL-Cの低下率はおおむね6%程度であることを念頭におく必要があり,多剤併用も考慮する必要がある。
 LDL-C目標値を達成できない場合のスタチンへの追加薬としてGoldberg氏は,エゼチミブ,レジンとナイアシンを挙げた。
 スタチン以外の薬剤を考慮すべきもう1つのケースは,スタチンによる筋障害の出現である。対処法としては,ほかのスタチンに変更,減量,隔日投与に加え,スタチンを減量の上,エゼチミブまたはレジン併用やスタチン以外の薬剤への変更を考慮し,その際には,患者とよく話し合う必要がある。またスタチン処方の際は,年齢,健康状態,甲状腺刺激ホルモン分泌や腎機能,現在服用している薬剤を明らかにした上で,薬剤相互作用なども考慮しながら注意深く種類と用量を決定する。
 質疑応答において「エゼチミブを併用薬として用いる妥当性」を問われたGoldberg氏は,LDL-C低下の有用性を検討した無作為化試験をメタ解析した結果,LDL-Cの低下率と心血管イベント減少率は正の相関を示すが,その中にはスタチン以外の手段によりLDL-Cを低下させた試験も多数含まれていることを挙げ,「妥当」と明言した。この点について座長も,「AHA/ACCの共同声明に記されているとおり,スタチン単独で十分なLDL-C低下が得られない場合,併用薬としてエゼチミブは用いうる」とコメントした。
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1007-172
Simvastatin improves flow-mediated dilation, but reduces adiponectin levels and insulin sensitivity in hypercholesterolemic patients independent of doses
K. K. Koh氏,Gachon University(韓国)

脂溶性スタチンによるアディポネクチン
およびインスリン感受性に与える影響

■シンバスタチンは投与量に関係なくアディポネクチンを減少させ
 インスリン感受性を減弱
 対象となったのはLDLコレステロール(LDL-C)100mg/dL以上かつBMI 23.0以上の156例でプラセボ群(32例)とシンバスタチン群(10mg/日群:30例,20mg/日群:32例,40mg/日群:31例,80mg/日群:31例)に割付け,二重盲検下で2カ月間追跡した。スタチン以外の脂質低下薬の投与を禁止し,Ca拮抗薬,β遮断薬は試験開始48時間前までに中止した。
 2カ月後,シンバスタチン群では用量依存的にLDL-CおよびアポBタンパク濃度の有意(p<0.001)な低下が認められた。また上腕動脈の血流依存性血管拡張反応も,シンバスタチン群ではプラセボ群に比べ有意に増加した。
 一方,血中インスリン濃度はプラセボ群に比べシンバスタチン群20mg/日群で有意(p<0.05)に増加した。またシンバスタチン群では血糖値の有意な増加は認められなかったが,インスリン感受性の指標であるQUICKI(量的インスリン感受性検査指数)および血中アディポネクチン濃度は,シンバスタチン10mg/日群および20mg/日群でプラセボ群に比べて有意に低下し,40mg/日群,80mg/日群でも低下傾向が認められた。
 これらの相関を検討すると,プラセボ群,シンバスタチン各群いずれにおいても,アディポネクチン濃度の変化率とインスリン濃度の変化率には負の相関関係が認められた。またアディポネクチン変化率とQUICKI変化率には正の相関がみられた。
 シンバスタチンがインスリン感受性を低下させる機序としてKoh氏は,インスリン感受性グルコーストランスポーター(GLUT)4の発現減少と肥満細胞におけるGLUT-1の発現亢進,またイソプレノイドの生合成阻害を介するインスリン抵抗性の誘導を示唆した。これはロバスタチンで報告されたデータであるが,「脂溶性スタチンは肝臓以外にも作用する結果,このような好ましくない影響を引き起こす可能性がある」とKoh氏は結論した。
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1007-216
Atorvastatin-ezetimibe combination improves pulse wave velocities in patients with established coronary artery disease
N. V. Deshpande氏,Spandan Heart Institute(インド)

エゼチミブの併用により冠動脈疾患患者のPWVが改善

■エゼチミブ併用群でcfPWVとbaPWVが有意に改善
 対象となったのは低HDLコレステロール(HDL-C)血症(40mg/dL未満)を認めた冠動脈疾患患者96例。1週間のスタチン製剤のwashoutの後,アトルバスタチン10mg/日を3週間投与後,アトルバスタチン+エゼチミブ10mg/日群(エゼチミブ併用群)とアトルバスタチン+ナイアシン500mg/日(ナイアシン併用群)に無作為に割付け,空腹時の血清脂質と脈波伝播速度(PWV)を頸動脈・大腿動脈間(cf),心・前腕間(hb)および前腕・足首間(ba)で無作為時および2カ月後の試験終了時に測定した。平均年齢は53±8.6歳,脂質低下薬以外の抗血栓薬,降圧薬,硝酸薬などの併用は両群間で偏りはなかった。
 無作為化時のLDLコレステロール(LDL-C)は100mg/dL,HDL-Cは36mg/dLで,LDL-Cは2カ月後には両群ともにさらに低下し,両群間で有意な差は認められなかったが,HDL-Cはエゼチミブ併用群では43.6mg/dL,ナイアシン併用群でも40.02mg/dLと増加し,エゼチミブ併用群の増加率はナイアシン併用群よりも有意(p<0.041)に大きかった。
 さらに,ナイアシン併用群ではいずれのPWVも有意な改善はみられなかったが,エゼチミブ併用群ではcfPWV(981cm/秒→949cm/秒,p=0.021)およびbaPWV(1,434cm/秒→1,384cm/秒,p=0.013)の有意な改善が認められた。
 Deshpande氏は「スタチンへのエゼチミブの追加投与によりHDL-Cは有意に増加した。さらにPWVも有意に改善し,動脈硬化が退縮した可能性が示された」と結論した。
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815-5
Enhanced reverse cholesterol transport following treatment with ApoA-IMilano: Insight into the mechanism of action
G. Cimmino氏, Mount Sinai School of Medicine(米国)

プラーク退縮・安定にはコレステロール逆転送促進と
炎症抑制が関与

■アポA-I Milano(アポA-I M)により局所のみならず全身性の酸化ストレスが減少
 Cimmino氏は過去にも,アポA-I Mによるプラーク退縮・安定化作用を報告しているが,今回の発表では,アポA-I Mがコレステロール逆転送系と炎症反応に対して及ぼす影響を,動物実験において検討した結果が報告された。
 その結果,アポA-I M静注は血中コレステロール濃度に影響を与えないものの,大動脈壁および肝組織のコレステロール濃度を対照群に比べ有意(p<0.05)に低下させた。Cimmino氏はこの結果が「組織からのコレステロール逆転送の増加」と「肝臓からの排泄増加」によるものと考えられると述べた。
 逆転送にかかわる遺伝子の検討では,SRB1(Scavenger Receptor B1)のmRNAの発現が,大動脈壁,肝組織において対照群に比べ有意(p<0.01)かつ著明に増加していた。
 またアポA-I M群では動脈壁における酸化ストレスの有意な抑制を認めた。大動脈壁におけるiNOS,Caspase-3いずれのmRNAも,対照に比べ有意(p<0.01)に減弱し,大動脈壁過酸化脂質も有意に減少していた。同様の観察は全身性にも認められ,血中PGF1-α,過酸化脂質濃度はいずれもアポA-I M群で有意に低かった。
 以上よりCimmino氏は,「生活改善やコレステロール低下治療への長期にわたるアポA-I M追加投与は,冠動脈疾患の治療や予防において臨床的有用性が期待できる」と述べ,機序としてプラークの退縮,安定化を挙げた。
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1007-212
Obesity, metabolic syndrome and progression of coronary atherosclerosis: Insights from ILLUSTRATE
K. E. Ashley氏, Cleveland Clinic Foundation(米国)

肥満例ではメタボリックシンドロームによる
動脈硬化進展リスクが増強される:ILLUSTRATEサブ解析

■メタボリックシンドロームのうちBMI>30では,プラーク容積が進展
 ILLUSTRATE試験は,冠動脈造影にて20〜50%の狭窄を認めた血圧140/90mmHg未満の1,188例を,スタチンでLDLコレステロール100mg/dL未満まで低下後,HDLコレステロール増加剤トルセトラピブ追加群とプラセボ追加群に無作為化した二重盲検試験である。24カ月間後,プラーク容積の変化を血管内超音波法(IVUS)にて評価した。
 サブ解析である本検討では,910例を「BMI≦30」(491例)と「BMI>30」(419例)別に分け,さらにメタボリックシンドロームの有無別にプラーク容積の変化を比較した。メタボリックシンドロームの規準は原則として米国心臓協会(AHA)2005年規準に従い,43.4%がメタボリックシンドロームに相当した。 
 背景因子の比較では,BMIの高低にかかわらず,メタボリックシンドローム群における糖尿病と高血圧の罹患率が非メタボリックシンドローム群よりも有意に高く,それを反映してか,ACE阻害薬の服用率もメタボリックシンドローム群で有意に高かった。さらにメタボリックシンドローム群では,有意差をもって高トリグリセリド(TG)を示し,高感度C反応性タンパク(hs-CRP)濃度も有意に高かった。
 治療開始後24カ月後におけるプラーク容積率:PAV(外弾性板内腔に占めるプラーク容積の割合)は,特に「BMI>30」の肥満患者におけるメタボリックシンドローム群で有意な進展がみられた。 試験開始時からメタボリックシンドローム群で有意に低下したのはTGのみであり,「メタボリックシンドロームはプラーク進展の危険因子」とAshley氏は結論している。
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1014-165
The metabolic syndrome is more strongly associated with cell adhesion than inflammation
T. Leong氏, Adelaide & Meath Hospital(アイルランド)

メタボリックシンドロームと相関が強いのは
炎症反応よりも接着因子増加の可能性

■メタボリックシンドロームと有意な相関を示したのはP-セレクチン濃度
 対象となったのは参加2施設で待機的冠動脈造影を行った730例中,直近1カ月の急性冠症候群既往,急性の感染症や慢性炎症疾患,悪性腫瘍,腎機能障害と甲状腺機能低下症を除いた患者である。2005年度米国心臓協会(AHA)の診断規準では,42%がメタボリックシンドロームに相当した。
 まず,メタボリックシンドローム群と非メタボリックシンドローム群間で炎症マーカー,各種接着因子,ホモシステインの濃度を比較したところ,メタボリックシンドローム群では非メタボリックシンドローム群に比べCD40リガンド,高感度C反応タンパク(hsCRP),P-セレクチンの濃度が有意に高かった。
 そこで,CD40リガンド,hsCRP,P-セレクチン濃度に加え,年齢,性別,クレアチニン,喫煙習慣,スタチン服用を変数として変量ロジスティック回帰分析を行ったところ,メタボリックシンドロームと有意に相関していたのは,P-セレクチン濃度高値(1標準偏差[16ng/mL] 上昇に伴うオッズ比:1.4,p<0.001)およびスタチン服用(オッズ比:1.5,p=0.03)のみであった。ただし,CD40リガンド,hsCRP,P-セレクチンのいずれも,メタボリックシンドローム診断基準項目該当数の増加にともない濃度が上昇する傾向が認められた。
 「補正前は炎症もメタボリックシンドロームと有意な関係があるが,諸因子を組み合わせるとメタボリックシンドロームと独立して相関していたのはP-セレクチンであった」とLeong氏は結論した。
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